![]() |
|
![]() |
|
|

| 「今の日本何かが変わってきている」、「どこかおかしい」と思うようなことってありませんか。 世界のあらゆる国を見渡せば、日本ほど裕福で安全な国はないはずなのに、どこか満たされない、そんな気持ちになるのはなぜなのでしょうか。 日本の未来を担ってゆく子供たち。私たちにとってかけがえのない存在である彼らを取り巻く環境に目を向けても、そこには親として心の痛むことばかりが目につきます。 やさしさや思いやりに欠けた子供たち・・・。でもそれは、社会に物があふれ、生活が豊かになるにつれて、知らず知らずのうちに人間として大切な何かを見失ってしまった、そんな私たち大人の生き方や考え方が映し出されているだけかもしれません。 いつも誰かに支えられて生きているはずなのに、ついそんなことは忘れて「自分ひとりで生きているんだ、自分勝手に生きればいいんだ」と思ってしまったり、他人のことなどお構いなしに「自分さえ良ければいいんだ」と考えてしまうことはありませんか。たとえば、食事のときの「いただきます」、「ごちそうさま」という言葉。これは誰に対して言うのでしょう?私たちが生まれたのは、両親や祖先がいるからこそ。そして、こうして食事がいただけるのも、自然の恵みやそれに携わる多くの人がいればこそ。そんな感謝の気持ちをこの言葉に託しているのです。日本人は自分たちの生命を支えてくれている目に見えない働きを「神さまのおかげ」と呼び、食事の時ばかりでなく日常生活の節目節目に、家族が揃って「家庭のまつり」を行うことで神さまのおかげに感謝する心を養い、そしてやさしさや思いやりの心を育んできたのです。 ところで、家庭のまつりといっても、ピンとこない方も多いことでしょう。まつりには、神社に夜店がならびお神輿(おみこし)がでる、そんな賑やかなものもあれば、家庭で神棚をまつり、また祖先に手を合わせるまつりもあるのです。神さまや祖先の前で、「今日一日、家族みんなが無事でありますように」と祈り、「おかげさまで今日も一日、楽しく過すことができました」と感謝する・・・。家族全員がお互いを思いやりながら、自分だけではなく家族みんなの幸せを祈り、そして感謝するのが家族のまつりなのです。 今を生きている、そしてごはんをいただける、そんな当たり前のことに素直に「ありがとう」と言える心も、まつりのある暮らしから生まれてくるのです。 |
| 目次 | |
| 日本人と神棚 | 生活の中の神棚 |
| 神棚のまつり方 | 祖先のまつり |
| お伊勢さまのお神札〜 神宮大麻 | 家庭のまつりあれこれ |
| 毎日のまつり | |
| 「家の中の神さま」 |
日本人は「家庭のまつり」を行うことで神さまのおかげに感謝する心を育んできました。![]() では、日本人にとって神さまとは一体どのような存在なのでしょうか。 それは決して私たちとかけ離れた存在ではない、私たちの日常生活の中にすっかり溶け込んでいる、極めて身近で親しい存在なのです。たとえば、田舎のおばあちゃんの家に行った時に、台所や門口にお神札(おふだ)が貼ってあったり、お供え物がしてあるのを見かけたことのある人も多いでしょう。 竈(かまど)には竈神(荒神―こうじん)さま、井戸に水神さま、玄関には門守りのお神札、厠(かわや=お手洗い)には厠神さまというように・・・。 日本人は昔から、家の中のいろんな場所に、さまざまな神さまをまつってきたのですが、それは、いずれも私たちの生活に欠かすことのできない、大切な場所であったからです。このように、日本では家庭に神さまをおまつりすることが、ごく自然に行われてきました。それは、日本人にとって神さまが非常に身近な存在であって、神さまとともに日々の生活を営む中で、いつも家に災いがなく、家族がみんな元気で暮らせるように祈り、感謝するのが日本人の暮らしぶりだからです。 |
| 「神棚の起源」 |
今でも古い農家などで、家の中のいろんな場所にさまざまな神さまをまつっているのを見かけますが、今日、 多くの家庭では、座敷や居間に神棚を設けて神さまをおまつりしています。ところで、神さまを棚にまつるという故事は、千三百年近くも前に著された日本最古の書物である『古事記』に記されています。伊勢の神宮にまつられている天照大御神(あまてらすおおみかみ)さまがお父さまの伊邪那分岐命(いざなぎのみこと)から賜った神聖な宝物を、神さまとして棚におまつりされたという神話がそれで、今日の神棚が伊勢の神宮と深い関わりのあることがうかがわれます。また、伊勢の神宮といえば、日本人の大御祖神(おおみおやがみ)、総氏神として古くから日本中の信仰を集め、御師(おんし)といわれる人々によって、「御祓大麻(おはらいたいま)」や「大神宮さま」とも呼ばれた伊勢の神宮のお神札(おふだ)が全国に頒布され、江戸時代の中期には全国の約九割の家庭でおまつりされていた、という記録もあるほどです。当時、各家庭では、伊勢の神宮のお神札をおまつりするために、「大神宮棚(だいじんぐうだな)」という特別な棚が設けられていました。以後、この棚を中心に家庭のまつりが行われるようになったと伝えられています。伊勢の神宮のお神札をおまつりする大神宮棚が、今日の神棚の原型といわれるのもそのためでしょう。 |
| 「日本の神様」 |
皆さんは、八百万(やおよろず)の神々という言葉を聞いたことがありますか?![]() 八百万というのはたくさんのという意味で、日本には多くの神さまがいらっしゃるという意味です。例えば、山には山の神、田には田の神、川には川の神、海には海の神というように・・・。日本人は、はるかな昔から、田を開いてお米を作り、海や川で魚をとって暮らしてきました。常に自然の恵みをいただいて生きてきたのです。そして、ゆたかな自然の中に八百万の神々のお働きを感じ、四季を通じて感謝と祈りを捧げてきたのです。また、日本人は、神さまを自分たちと遠くかけ離れた存在ととらえず、人もやがては神さまになると考えてきました。家庭では祖先が神さまとしてまつられ、村や町、国のために力を尽された人々も、神社にまつられてきたのです。そして、こうしたたくさんの神さまが仲よく、お力を発揮されるところに、和を大切にする日本らしさがうかがえます。 |
| 「氏神さま」 |
氏神さまというと、お祭りのときのお神輿(おみこし)や、夜店などを思い浮かべる方も多いでしょう。![]() 氏神とは古くは一族の守り神のことをいいましたが、今ではもっぱら地域の守り神のことをいいます。 氏神さまに守られている地域の人々すべてを氏子(うじこ)といいます。たとえば、山田町一丁目は山田神社の氏子というように、住所によって、氏神さまが決まっているのです。毎年毎年、氏神さまではお祭りが行われます。そして、氏子の人々が心をひとつにして、まつりを行うことで地域の和が保たれてきたのです。 |
![]()
日本人の生活にとって欠かすことのできない神棚・・・。
今日では、座敷や居間に神棚を設けて神さまをおまつりするのが一般的ですが、
それでは、実際にどのようにして神棚をおまつりしたらよいのでしょうか。
| 「神棚を設ける場所」 | ||||||||||||||||||||
| まず、神棚を設ける場所ですが、神棚は神さまのお住いですから、明るく清潔な所に、南向きか東向きに大人が見上げるくらいの高さに棚を吊って設けます。家族がいつも集まる部屋で、毎日親しみを込めておまつりのできる場所であることが大切です。また、神棚の下を人が通ったり、二階のある家では、その上を歩くことになるような場所は避けたいものです。しかし、いまの住宅事情では、そうした場所が見当たらないことも多いですし、マンションなどでは棚を吊ることも困難なようです。そうした家庭では、家の中の最良と思われる場所を選んで神棚をおまつりすればよいでしょう。 | ||||||||||||||||||||
| 「宮形(みやがた)をすえる」 | ||||||||||||||||||||
| 神棚を設ける場所が決まったら、次に宮形を用意して棚にすえます。古くは、お神札(おふだ)を柱などに貼ったり、そのまま立て掛けておまつりしていましたが、今日ではより丁重におまつりするために、神社の形を模した宮形にお神札を納めます。宮形の種類や大きさはさまざまで、おまつりする場所に応じて適当なものを選びましょう。 | ||||||||||||||||||||
| 「注連縄(しめなわ)を張る」 | ||||||||||||||||||||
| 宮形をすえたら、次に注連縄を張ります。注連縄を張るのは、そこが神聖な場所であることを示す意味があるからです。注連縄は、稲藁(いなわら)を左綯(ない)にしたもので、牛蒡(ごぼう)のように細くて太さの変わらないものを牛蒡注連(ごぼうじめ)、大根のようにだんだんと細くなっているものを大根注連と呼びます。地方によって違いもあるようですが、大根注連の場合だと、神棚に向って右側に太い方がくるように張るのが一般的で、それに紙垂(しで)(四垂れまたは八垂れ)を等間隔に挟み込みます。注連縄は細い縄で代用しても構いません。注連縄は年末、神棚のお神札を新しくする前に取り替えます。紙垂は、汚れたり、破れたときには取り替えるようにします。 | ||||||||||||||||||||
| 「祭器具をそろえる」 | ||||||||||||||||||||
| 神棚をおまつりするために必要なものに、家庭用祭器具があります。 1.榊立(さかきたて)2.瓶子(へいし)3.水器(すいき)4.平瓮(ひらか)5.三方(さんぽう)(または折敷(おし き))6.燈明(とうみょう)などがそれで、神具店などで求めることができます。榊立は、常緑でいつもみずみずしく、神の宿る木とも言われる榊を立てるために用います。瓶子、水器、平瓮、三方、(または折敷(おしき))は、いずれも神饌(しんせん)を供えるために用いるもので、瓶子にはお酒、水器にはお水、平瓮にはお米やお塩を盛ります。三方、(または折敷(おしき))はこれらを供えるときに使います。 初めての方へ 準備できるものからそろえてゆきましょう。 |
||||||||||||||||||||
| 「紙垂(しで)を作る 」 | ||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||
| 「鎮守の森と榊(さかき)」 | ||||||||||||||||||||
| みずみずしい榊が立てられた神棚は、本当に清々しいものです。榊とは、神さまと私たちの堺を示す「堺木」や、栄える「栄木」が転じたともいわれます。 日本人は昔から、生命力あふれる常緑樹には神さまが宿られると考え、榊と呼んで神事に用いてきました。思えば、神社には鎮守の森があって、一歩足を踏み込んだ瞬間、ちょっと違った空気を感じることってありませんか。そして、なんとなく気が落ち着くというか、懐かしい場所にきたような気がする・・・。 いくら科学技術が進歩しても、変わらない日本人と自然との関わり、自然環境が人類の大きなテーマになっている今、自然とともに暮らし、そして森の中に神社をまつってきた、そんな日本人の暮らしぶりが注目されそうです。 |
||||||||||||||||||||
| 「お神札(おふだ)を納める」 | ||||||||||||||||||||
|
さて、神棚のしつらえが終わったら、次にお神札を宮形に納めます。宮形には、 |
||||||||||||||||||||
| [お神札Q&A] | ||||||||||||||||||||
| Q.神棚にいろいろな神社のお神札をおまつりすると、神さまがケンカしませんか。 A.日本の神さまは八百万の神々というように、さまざまな御神徳の神さまが協力しあって私たちをお守り下さっています。ですからケンカすることはありません。 Q.お神札とお守りはどう違うのですか? A.お神札は一家の安全などを願って神棚にまつりますが、お守りは一人一人が交通安全、学業成就、厄除などを願って身につけるものです。お神札を一年ごとに新しくおまつりするように、お守りも一年ごとに神社からお受けします。しかし、特別な願い事がかなうまで身につけていてもよいでしょう。 |
||||||||||||||||||||
![]()
伊勢の神宮のお神札を「神宮大麻」といいます。
神宮大麻は、毎年暮れになると、皆さんの氏神さまを通じて頒布されます。
地域によっては、神職さんや神社の総代さんの手で一軒一軒、家庭ごとに頒布されています。
神宮大麻は、古くは「御祓大麻(おはらいたいま)」「御祓さん」などとも呼ばれ、
御師(おんし)といわれる人々によって配られていました。
「大麻」とはもともとお祓いに使われた麻のことでしたが、
後に、お祓いを受けて授けられるお神札のこともこう呼ぶようになりました。
|
「伊勢の神宮」 |
「お伊勢さま」と親しまれる伊勢の神宮は、正式には神宮と申し上げます。![]() 神宮は、皇室の御祖神(みおやがみ)であり日本人の大御祖神(おおみおやがみ)、総氏神と仰がれる天照大御神(あまてらすおおみかみ)さまをまつる皇大神宮(こうたいじんぐう)(内宮―ないぐう)と、天照大御神さまのお食事をつかさどり、衣食住をはじめ産業の守り神である、豊受大御神(とようけのおおみかみ)さまをまつる豊受大神宮(とようけだいじんぐう)(外宮―げぐう)の両正宮を中心とする一二五のお社の総称です。 |
![]()
Copyright 2000 服部天神宮. All Rights Reserved.